2010年度 信号処理 3年生Aコースの 試験結果の詳細と成績

このページでは,2010年8月4日実施のAコースの試験について,その結果の詳細を お伝えするとともに,教務課に報告する最終的な成績をお知らせします.

採点と集計が終了しました.(2010年8月28日 20:00).

このページの公開の目的は, 試験当日解けなかった問題をふりかえってもらい,講義終了後も信号処理の 勉強をしてもらうことにあります. ですので,まずは,以下の模範解答をご覧頂き,プリントを参照しながら 復習してみて下さい.


2010年度「信号処理論(Aコース)」の模範解答と採点基準.

今年はカラーコピーでB4からA4に縮小後,A4スキャナーで読み取ったjpeg画像です(1ページめ, 2ページめ

みなさんの試験の結果は以下のようになりました. 成績も決定しましたのでご覧下さい.

総合点成績個人識別番号試験得点問題1問題2問題3問題4問題5問題6備考
下記参照 6桁生の点フ変換ディジタルFz変換スペクトルウインドウ自己相関 
   満点->10020,5,55,5,5,55,5,5,5,5101010 
114200121 9220,5,55,5,5,05,5,5,5,5 71010編入生
112789987 8815,5,05,5,5,55,5,5,5,51010 8 
109891125 8520,5,05,5,5,55,5,3,6,610 8 2編入生
102890815 8020,0,05,5,5,55,5,5,5,5 7 5 8編入生
101081014 8020,0,05,5,5,55,5,5,5,510 8 2編入生
095810145 7220,5,04,5,0,55,5,3,5,0 6 6 7編入生
090311030 6720,0,15,5,5,55,5,5,5,3 0 8 0 
090051353 6820,0,05,5,5,55,5,5,5,0 5 5 2編入生
087891332 6120,3,00,5,5,01,5,5,5,5 7 5 0編入生
086333310 65 5,0,04,5,5,55,5,5,5,0 8 710 
083640680 59 5,0,03,5,5,50,4,1,5,010 810 
082519063 6120,5,50,5,0,55,5,0,5,2 0 8 0 
082012190 6620,5,04,5,5,55,5,5,5,0 4 0 2 
076123456 5620,5,50,0,0,05,5,5,5,0 010 0 
075090909 54 5,0,02,0,0,55,5,5,5,0 61010 
074851210 52 4,5,02,5,0,55,5,3,5,5 6 5 2編入生
073981639 52 0,0,05,5,0,55,5,5,5,5 510 2 
072690097 5120,0,00,3,5,51,0,5,5,0 010 0 
071980022 4720,0,01,0,0,54,5,5,5,5 0 0 2編入生
071050300 4920,0,04,5,5,50,0,0,5,0 0 6 0 
070252525 4820,0,05,0,0,35,5,5,5,0 0 2 2 
068820114 47 5,0,05,5,0,45,4,4,5,5 5 3 2 
067154565 43 5,0,04,5,0,54,5,1,5,0 0 210 
067145943 43 4,0,04,5,0,55,5,3,5,5 0 7 0 
066042912 48 5,0,00,5,5,55,5,5,5,0 5 7 0 
061810139 40 4,0,02,0,0,33,5,3,5,0 8 9 2編入生
060463029 4110,0,01,5,5,55,5,1,5,0 0 3 0 
059117117 4420,5,30,0,0,05,5,5,5,0 0 0 0 
057257000 36 5,0,02,5,0,54,0,3,5,5 5 1 0 
055810124 3410,0,03,5,0,05,0,3,5,0 0 6 0 
055133333 36 0,0,05,5,5,55,5,5,5,0 0 0 0 
055123453 36 0,5,04,5,5,55,5,5,0,0 0 0 0 
053081079 34 0,0,04,5,0,53,0,5,5,0 0 8 2 
050801722 32 5,0,00,2,0,05,5,5,4,0 010 0 
049000111 31 5,0,05,5,0,30,5,0,5,0 2 3 0 
048902657 27 5,0,01,0,0,05,0,5,5,5 0 3 2 
048261141 28 5,0,00,5,0,45,4,2,5,0 1 1 0 
047328722 29 5,0,01,5,0,55,5,0,5,0 1 0 0 
047734076 32 0,0,04,5,0,40,5,5,5,0 5 0 2 
047210103 31 5,0,02,0,0,10,5,5,5,0 5 6 0 
046314159 26 5,0,02,0,0,54,4,3,5,0 0 2 0 
046182404 32 5,5,01,2,0,55,0,2,5,0 0 3 2 
045777666 23 5,0,00,3,0,15,5,3,0,0 0 2 2編入生
045291849 26 5,0,03,0,0,51,0,5,5,1 4 0 0 
045000001 2510,0,40,0,0,04,4,0,5,0 0 1 0 
044810077 29 5,0,00,0,0,05,5,0,5,0 010 2 
044591930 25 5,0,02,5,0,30,4,0,5,0 0 3 0 
044129812 23 3,0,00,5,0,04,4,0,5,0 0 5 0 
044120062 31 5,0,01,5,0,54,5,5,5,0 0 0 0 
043810110 20 0,0,00,0,0,55,5,2,5,0 0 2 0 
043112120 22 0,0,00,0,0,15,5,3,5,0 0 7 0 
041810100 22 0,0,00,5,0,00,4,0,5,0 5 5 0 
041401188 20 0,0,01,5,0,04,4,4,5,0 0 1 0 
041382444 23 0,0,04,5,0,05,4,4,5,0 0 0 0 
041123321 3110,0,01,2,0,54,4,3,5,0 0 1 0 
040090906 19 0,0,03,5,0,30,4,3,0,0 0 3 0 
038831068 14 0,0,03,5,0,00,0,3,5,0 0 0 0 
038610128 25 0,0,00,0,0,55,5,3,5,5 0 2 0 
038051212 18 5,0,00,0,0,00,5,2,0,0 0 4 4 
037177674 22 5,0,00,0,0,50,5,5,5,0 0 0 0 
037112233 16 7,0,00,0,0,00,0,0,5,0 0 5 0 
037110129 29 5,0,00,2,0,01,0,5,5,0 8 6 0 
037050730 18 0,0,02,0,0,35,4,3,5,0 0 0 0 
037010101 29 0,0,04,5,0,40,5,5,5,5 0 0 0 
036861018 23 5,0,00,0,0,05,4,0,5,5 0 3 0 
036621225 16 0,0,01,5,0,00,4,4,5,0 0 0 0 
036193193 2420,0,00,0,0,00,0,0,5,0 0 0 0 
036140000 19 5,0,00,2,0,05,0,5,5,0 0 0 0 
035900103 20 0,0,00,4,0,30,5,2,5,0 0 4 0 
033384415 26 0,0,00,0,0,35,5,0,5,0 4 7 0 
033009402 26 0,0,04,5,5,14,4,0,5,0 1 0 0 
031232339 21 5,0,00,0,0,05,5,0,5,0 0 2 2 
029不可121642 11 0,0,01,0,0,04,4,0,5,0 0 0 0 
028不可682815 10 0,0,00,0,0,00,0,0,0,0 5 3 2 
027不可258045 12 0,0,00,0,0,02,5,3,5,0 0 0 0 
025不可880830 10 0,0,00,5,0,51,0,0,0,0 0 0 0 
025不可192296 12 0,0,04,0,0,50,4,0,0,0 0 0 0 
021不可256198 8 0,0,01,0,0,10,5,3,0,0 0 0 0 
020不可017315 13 5,0,00,0,0,00,4,2,5,0 0 0 0 
017不可278146 13 5,5,00,0,0,30,0,0,0,0 0 0 0 
016不可030903 11 0,0,00,0,0,04,5,0,5,0 0 0 0 
015不可141005 10 0,0,00,0,0,00,0,0,5,0 0 4 2 
014不可510500 9 0,0,00,0,0,30,0,0,0,0 0 6 0 
013不可410105 11 0,0,00,0,0,00,4,0,4,0 0 1 4 
011不可811143 6 0,0,00,0,0,00,5,0,0,0 0 2 0 
010不可未受験 0 0,0,00,0,0,00,0,0,0,0 0 0 0 
006不可未受験 0 0,0,00,0,0,00,0,0,0,0 0 0 0 
006不可未受験 0 0,0,00,0,0,00,0,0,0,0 0 0 0 
005不可未受験 0 0,0,00,0,0,00,0,0,0,0 0 0 0 
005不可未受験 0 0,0,00,0,0,00,0,0,0,0 0 0 0 
002不可未受験 0 0,0,00,0,0,00,0,0,0,0 0 0 0 
002不可未受験 0 0,0,00,0,0,00,0,0,0,0 0 0 0 
002不可未受験 0 0,0,00,0,0,00,0,0,0,0 0 0 0 
002不可未受験 0 0,0,00,0,0,00,0,0,0,0 0 0 0 
002不可未受験 0 0,0,00,0,0,00,0,0,0,0 0 0 0 
002不可未受験 0 0,0,00,0,0,00,0,0,0,0 0 0 0 
002不可未受験 0 0,0,00,0,0,00,0,0,0,0 0 0 0 
002不可未受験 0 0,0,00,0,0,00,0,0,0,0 0 0 0 
002不可未受験 0 0,0,00,0,0,00,0,0,0,0 0 0 0 
002不可未受験 0 0,0,00,0,0,00,0,0,0,0 0 0 0 
002不可未受験 0 0,0,00,0,0,00,0,0,0,0 0 0 0 

総合点は,試験得点に, 「レポート点」と「演習提出点」と「模擬試験の日の出席点」を加算したものです.

【評価の境界について】 「不可」 の境界は,単に総合点の切れのよいところ(点数間隔のあいているところ)とか, 切れの良い数字(一の位の数が0とか)などの根拠で設定しているわけではありません. 試験の各問に対する解答状況,レポートの提出状況,模擬試験日の出欠など, 総合点の構成する中身を吟味し,場合によっては,境界付近の人の解答用紙を取り出して検討し, 慎重に決定しています.その結果,各評価は以下のような割合になりました.

秀:13人 (12.9%)優:12人 (11.9%)良:9人 (8.9%)可:38人 (37.6%)不可:29人 (28.7%)

ご覧になればすぐにわかるように, の人数が例年に比べて多くなってしまっています. これは,試験で点数の悪かった方が非常に多かったためです. 試験日が他の科目と重なってしまったとか,何か試験勉強ができなくなるような 今年に限っての特別な共通の障害でもあったのでしょうか? 特に,問題4〜6の記述問題が,まったく書けなかった人が多いのも 今年の傾向でした.プリントをよく読んで頂けなかったのではないかと, 残念に思っています. いずれにしましても,いろいろな要因の可能性を考慮し,閾値を下げましたが, それでも,成績の良い人の割合がぐっと減ってしまいました. なお,不可になってしまった人は, 試験の素点が100点満点中,13点以下の人で, これは,どのような要因があったにせよ,単位を与えることは難しい成績です.

一方で,の人数は,昨年よりも増えています. これは,編入生の成績が良かったためです. 一般に編入生は,高専ですでに本講義の内容に近いことを履修している場合が多く, 好成績をとります.これによって,1年生からの在学生が不利を被ると気の毒ですので, 編入生を除いた履修生の中で適正な割合のが出るように配慮しています. なお,をとった方は, 編入生であるか否かにかかわらず,かなり努力された方だと思います.

好きな数字(6桁)には,重複はありませんでした. 本科目は前学期の選択科目ですので,追試等はありません. 予定外で不可を取ってしまった人は,後学期の別科目で努力して下さい.

★★★★★★★ 各問題に関してのコメント ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

【問題1】線形シフト不変システムとフーリエ変換

レポートの問題にあった「三角形波形」のフーリエ変換と本質的に同じです. 右に1秒づらしただけですので,Exp(-jω)の乗算が増えるだけです. それが見えた人は,すぐに答えがわかったかもしれません. それが見えなくても,レポート作成のときに磨きをかけた計算力で突破できたはず. 20点とれなかった人は,もう一度,自力で計算してみましょう.

なお,位相特性ですが,前後対称のインパルス応答が位相に影響を及ぼさないことを理解できていれば, 1秒の遅延のみが位相への影響を決定することがわかると思います. 1秒の遅延で,360度位相がおくれるのは1Hzの正弦波ですから, 周波数があがるにつれ,位相が遅れていき, 1Hzになったときに360度(=0度)ということがわかれば,位相はすぐに書けるはずです.

【問題2】ディジタルフィルタ

2つのディジタルフィルタの直列接続なのだから,伝達関数は, それぞれのフィルタの積になるということがすぐにわかって欲しいところです. にもかかわらず,2つの伝達関数の和の形にした人が数人いたのは残念でした. 理系の人間は,「和」と「積」の本質的違いを体で会得していることが必要,と常日頃思っています. この機会に,「和」と「積」について,考えてみましょう.

【問題3】z変換とフーリエ変換

どれも,レポートの問題,もしくはプリントの例題がほぼそのまま出題されたものなのですが, 意外に手間取ってしまった人が多かったようです. 満点にならなかった人は,もう一度復習をされると良いでしょう. なお,本来,設問が(1)〜(5)の5つありましたので,25点の配点とすべきでしたが, 20点と問題に印刷してしまったので,各設問5点で採点したあとで,20/25を乗算しています. 上の表では,各設問の得点は満点25点でのもの, 試験の総得点(生の点)は,20/25の乗算後の点となっています.

【問題4】不規則信号のパワースペクトル密度推定

要するに,ピリオドグラム法,もしくは,Blackman_Tukey法を, 1000001点データに対して適用する方法を具体的にかけということです. 不規則信号のパワースペクトルなのだから, 何らかの方法で集合平均をとるかその代用的処理がなされていないといけないことが指摘できていれば, なお良いです.

【問題5】ウインドウ

ウインドウについては,過去問題でも,かなり頻出していますし, 講義でも力説したつもりだったのですが,今年はなぜか,全く白紙の人が 極端に多かったように思います. 2点以下の人は,もういちどプリントを見て復習して下さい. ウインドウは,非常に実践的な技術です, ですから,現実の信号を相手に,処理プログラムを書いてみてはじめて理解できるのかもしれません.

【問題6】確率法則と自己相関関数

講義中,「確率法則による裏付け」の視点を,本年度は特に強調したつもりです. そこを出題してみたのですが,過去問とは少し傾向が違ったせいか, 手が出せなかった人が多かったようです.

お約束しましたとおり, プリントの第三部(発展編)のプリント,欲しい方に配布します. 内容は,「第1章 新しいスペクトル推定法,第2章 線形フィルタによる信号の抽出, 第3章 適応フィルタ」です. 第1部〜第2部と同じポリシーで書いたプリントです. 希望される方は,kota@ice.uec.ac.jpにメイル下さい. 西2の1Fの事務室に印刷したものをおいておきますので,それを取りに来てもらう形です. 2010年8月30日以降,取りに来て頂くことが可能です. メイル,お待ちしています.


2010年の「信号処理論(Aコース)」の試験結果と成績の速報は, 今ご覧のページです.

2010年の「信号処理論(Bコース)」の試験結果と成績の速報は, こちら.

2009年の「信号処理論(Aコース)」の試験結果と成績の速報は, こちら.

2009年の「信号処理論(Bコース)」の試験結果と成績の速報は, こちら.

2008年の「信号処理論(Aコース)」の試験結果と成績の速報は, こちら

2008年の「信号処理論(Bコース)」の試験結果と成績の速報は, こちら

2007年の「信号処理論(Aコース)」の試験結果と成績の速報は, こちら

2007年の「信号処理論(Bコース)」の試験結果と成績の速報は, こちら

2006年の「信号処理論(Aコース)」の試験結果と成績の速報は, こちら

2006年の「信号処理論(Bコース)」の試験結果と成績の速報は, こちら

2005年の「信号処理論(Aコース)」の試験結果と成績の速報は, こちら.

2005年の「信号処理論(Bコース)」の試験結果と成績の速報は, こちら.

2004年の「信号処理論(Aコース)」の試験結果と成績の速報は, こちら.

2004年の「信号処理論(Bコース)」の試験結果と成績の速報は, こちら.

2003年度の「信号処理論(Aコース)」の試験結果と成績は, こちら.

2003年度の「信号処理論(Bコース)」の試験結果と成績は, こちら.

2002年度の「信号処理論(Aコース)」の試験結果と成績は, こちら.

2002年度の「信号処理論(Bコース)」の試験結果と成績は, こちら.