2004年度 信号処理 3年生Aコースの 試験結果の詳細と成績

  このページでは,2004年7月28日実施のAコースの試験について,その結果の詳細を お伝えするとともに,教務課に報告する最終的な成績をお知らせします.

採点とデータ処理作業が終了しました(8/6,21:30). さらに,大学の成績処理システムに秀優良可不可を入力し,成績を確定させました(8/9,22:30). 成績発表の期日になって,みなさんが成績表を参照すると, このページの成績と同じものが出てくるはずです. もし相違がある場合は,私の入力ミスですので,申し出て下さい.

模範解答(簡単な解説つき)も,このページで公開していますので, 自分の得点とあわせて御覧下さい.特に,出来たつもりでいても得点できていない問題については チェックをしてみて下さい.また,完答出来た問題についても, 皆さんが90分間熟考した問題ですので,解説を見ながらもう一度考えてみることで, 信号処理に対する理解がさらに深まるはずです. 本来であれば,もっと演習の時間を増やして,問題の解き方の解説をしたいのですが, どうしても時間が足りません.この模範解答と解説に力を入れているのは, それを少しでも補おうという意思があるからです. なお,これとは別に,表の下にも採点していて気付いた事項のコメントがありますので, そちらも御覧下さい.

【2005年7月20日】 問題5の模範解答に誤りがあるのではないかとの指摘を,ある学生の方から 頂きました.確かにそのとおり,Σが落ちていました.修正点を緑の文字で書き加えて, 3ページめを再度掲載しました.お詫びして訂正させて頂きます. 特に,ミスの部分に気付きながら悩んでしまった方,申し訳ありません.


2004年度「信号処理論(Aコース)」の模範解答と皆さんへのコメント 1ページめ. 2ページめ(問題4(1)の式の途中で一部誤植あり.0.8→0.81 -1→-4). 3ページめ(修正版).

2004年度メイルによるレポートの受け取り確認は, こちら.
総合点成績個人識別番号試験得点問題1問題2問題3問題4問題5問題6問題7問題8備考
下記参照 6桁生の点不規則z変換F級数DフィルタS定理自己相関T・F領域FIRフィルタ 
   満点->1005,5,5,55,5,5155,5,5,55,10555 
   模範-> 解答1解答2解答2解答2解答3解答3解答3解答3 
113S429496 855,5,0,05,5,5135,3,5,55, 9555編入生
108S830429 805,0,0,05,5,5135,5,5,55, 8554編入生
108S580421 805,5,2,05,5,0155,5,5,55, 8550 
106S123456(a) 815,5,0,05,5,5135,5,5,55, 3555 
106S120634 795,5,0,55,5,4 65,3,5,55, 6555編入生
103S590217 825,5,0,05,5,0125,5,5,55,10555 
100S112112 725,5,4,05,0,4155,5,5,55, 0540 
098S770011 730,5,0,25,5,5135,3,5,55, 5550 
098S314159 705,5,0,05,5,5 25,5,5,55, 9540 
096A790710 725,5,0,55,0,5 62,5,5,55, 8542編入生
094A198133 805,5,0,55,5,5135,5,5,55, 5043 
094A114023 675,5,0,25,5,0 65,5,5,55, 0545 
093A210140 730,0,0,25,5,0155,5,5,55, 8445編入生
093A012323 655,5,0,05,5,5 05,5,5,55,10050 
091A565656 640,0,2,05,5,5105,5,5,55, 3540 
090A108370 705,5,0,05,5,0135,5,5,25, 5550 
089A273273 611,0,0,05,5,5 55,5,5,55, 5055 
088A501115 615,5,0,55,5,5 65,0,0,05, 6045編入生
087A977775 590,0,0,05,5,5 55,5,5,55, 5540 
086A001020 615,5,0,25,5,4105,5,5,05, 2030 
085A021098 575,5,5,55,0,5 50,0,0,05, 9350 
084A364850 645,5,0,05,5,5135,5,2,25, 3040 
083A379414 595,5,0,55,0,4 02,5,5,55, 3550 
082A610114 555,5,0,05,0,0105,5,5,55, 0500 
082A000111 595,5,0,05,5,5130,3,0,05, 3550編入生
079A811028 585,5,0,00,0,5 55,5,5,25, 7450 
079A123456(b) 554,0,0,05,5,0 65,5,5,25, 3550 
079A025453 545,0,0,25,0,0 05,3,5,55, 5545 
078A539204 545,5,0,05,5,5100,0,0,05, 4055 
078A021007 545,5,0,05,5,0 75,5,0,55, 3040 
077A046245 535,5,0,05,5,0 55,5,5,25, 0042 
075B073477 565,5,0,25,5,0 55,5,5,55, 0040 
074B952381 505,0,0,05,4,5150,0,0,05, 3350 
073B446446 525,5,0,05,0,5 70,3,0,05, 3545 
072B626114 665,5,0,05,5,4 55,5,5,55, 3504 
072B580918 515,5,0,05,5,5 05,5,5,25, 0040 
071B820214 563,5,0,05,5,0 65,5,5,55, 3040 
069B642188 595,5,0,05,5,4 55,5,5,35, 2050 
069B123556 455,5,0,55,0,0130,0,0,00, 3540 
068B029831 450,0,0,05,5,4 52,4,3,55, 3040 
066B375124 425,5,0,05,0,0 80,0,0,05, 5540 
066B311618 500,0,0,05,5,5 55,5,5,35, 0043 
065B100000 414,4,0,05,0,5 55,3,5,00, 0050 
064B840212 420,0,0,05,4,0 65,4,4,55, 0040 
064B544295 385,0,0,05,0,0 05,5,5,50, 3104 
063B961217 383,3,0,05,5,0 50,0,0,05, 3405 
062B971651 405,5,0,05,0,5 80,0,0,05, 3040 
062B132022 375,5,0,34,0,0 05,3,0,05, 0520 
061B220261 365,5,0,04,4,4 05,3,2,00, 0040 
061B070209 400,0,0,05,4,5115,5,5,00, 0000 
058C067760 365,5,5,05,0,4 00,0,0,05, 3040 
057C000860 302,2,0,05,5,0 40,3,0,05, 0040 
056C991982 374,0,0,05,4,0 05,5,5,50, 0040 
056C830524 320,0,0,00,0,5100,0,0,00,10502 
056C210129 330,0,5,05,0,0 50,3,0,05, 3430 
056C112160 380,0,0,05,5,5 60,0,0,05, 3450 
055C570413 444,4,3,05,5,0 05,5,5,05, 1011 
055C350711 385,0,0,05,5,0 25,5,5,50, 0010 
054C210080 360,0,0,05,0,4 81,5,5,05, 3000 
052C210135 355,5,0,05,0,0 25,3,0,50, 0041 
052C210110 260,0,0,05,0,0120,3,0,00, 0303 
051C101101 480,0,0,04,4,0135,5,0,30, 0545 
050C310723 360,0,0,05,0,0 65,3,0,55, 0520 
048C550715 272,2,0,05,0,4 50,0,0,00, 0540 
046C324157 215,0,0,05,5,0 20,0,0,00, 0040 
045C194724 255,5,0,05,5,0 05,0,0,00, 0000 
042D106654 230,0,0,04,4,0 30,3,0,05, 0040 
041D415372 265,0,0,04,0,0 00,0,0,05, 3540 
041D321321 260,0,0,05,0,5 40,0,0,05, 3040 
040D800114 180,0,0,05,0,0 50,3,0,05, 0000 
036D711710 120,0,0,05,0,0 20,0,0,05, 0000 
036D570529 315,0,0,05,0,0 05,5,5,50, 0010 
032D010111 295,5,0,05,5,5 00,0,0,00, 0040 
030D210125 140,0,0,05,0,0 00,0,0,05, 0004 
027D872960 50,0,0,00,0,0 00,0,0,05, 0000 
026D110094 80,0,0,05,0,0 00,3,0,00, 0000 
020D974955 100,0,0,05,0,0 00,0,0,05, 0000 
014D835827 110,0,0,00,0,0 20,0,0,05, 0040 
011D000000 00,0,0,00,0,0 00,0,0,00, 0000 
010D000000 00,0,0,00,0,0 00,0,0,00, 0000 
007D000000 00,0,0,00,0,0 00,0,0,00, 0000 
004D000000 00,0,0,00,0,0 00,0,0,00, 0000 
003D687406 00,0,0,00,0,0 00,0,0,00, 0000 
001D000000 00,0,0,00,0,0 00,0,0,00, 0000 
000D000000 00,0,0,00,0,0 00,0,0,00, 0000 
000D000000 00,0,0,00,0,0 00,0,0,00, 0000 
000D000000 00,0,0,00,0,0 00,0,0,00, 0000 
000D000000 00,0,0,00,0,0 00,0,0,00, 0000 
000D000000 00,0,0,00,0,0 00,0,0,00, 0000 
000D000000 00,0,0,00,0,0 00,0,0,00, 0000 
000D000000 00,0,0,00,0,0 00,0,0,00, 0000 
000D000000 00,0,0,00,0,0 00,0,0,00, 0000 
000D000000 00,0,0,00,0,0 00,0,0,00, 0000 
000D000000 00,0,0,00,0,0 00,0,0,00, 0000 
000D000000 00,0,0,00,0,0 00,0,0,00, 0000 
000D000000 00,0,0,00,0,0 00,0,0,00, 0000 
000D000000 00,0,0,00,0,0 00,0,0,00, 0000 

総合点は,試験得点に「記述と計算のどちらか片方が0点の場合の減点」をし, 「レポート点(メイルによるレポートを含む)と模擬試験の日の出席点を加味」したものです.

講義の内容が盛り沢山なので,試験勉強も大変であったと思われます. また,今年は試験問題の計算量も例年にも増して多かったので,満点をとるのは難しかったでしょう. こうした中で,「秀」と「優」の成績をとった方は,非常に良く勉強したと言えると思います.

【秀と優の人数について】 C2のこのクラスは,時間割りの都合もあってか,今年も高専編入生が集中しました. 編入生には,すでに高専での卒研などにからんで信号処理を学んでいる学生も含まれており, 一般的によい成績を残す傾向にあります. 「秀」と「優」の人数を杓子定規に決めてしまうと,この特殊な事情下では,非編入生にとっては 不公平が生じる懸念もあると考え, 「非編入生の中で秀の割合が適切になるように」秀と優の人数を決めました. なお,「編入生がよい成績を残す傾向にある」といっても,「秀」をとるためには かなりの努力が必要であったことは言うまでもありません.

【評価のその他の境界について】 秀と優の境界は,上に書いたように人数で決めました. 他の境界は,境界付近の人について,問題別の得点とレポート提出状況を見て, (例えば,この問題すらできないようでは,可もやむを得ないなあというような観点で) 決めました.その後,境界付近の解答用紙を取り出して,皆さんの解答をもう一度見て, 私の想定している「秀,優,良,可,不可」のレベルに一致しているかを確認しています.

#好きな数字(6桁)に今年ははじめて重複がありました.123456(a)君の学籍番号は奇数, 123456(b)君の学籍番号は偶数であることを,ここに書き記しておきます.

★★★★★★★ 各問題に関してのコメント ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

【問題1】不規則信号論

信号処理で学ぶ理論は,現実世界での信号の処理に応用できてはじめて価値があります. そういう思いを込めて,かなり工夫して作った問題だったのですが, 全体の問題量が多かったこともあって手がつけられなかった人も多かったようです. 満点は1人しかいませんでした. 解答できなかった人は,模範解答のjpegファイルを見て, もう一度考えて見てください.

【問題2】z変換

レポートでも,模擬試験でも,しつこいほど練習して もらったタイプの問題です.3つとも5点とれて欲しいところです.

【問題3】フーリエ級数展開

レポートで出題した問題の,ほぼそのままですが,みなさん時間がなかったせいか 完成できなかったようです. 信号処理以外の講義でも習った計算だと思います. 「忘れた」などと言わずに,この機会に一生いつでも計算できるように完全に身につけてしまいましょう.

【問題4】z変換とディジタルフィルタ

模擬試験の問題を少しだけ変形したものです. この問題は,多くのみなさんが良くできていました.

【問題5】サンプリング定理と内挿

短い試験時間の中では,完全な答えを書くのが難しかったかもしれません. 式の導出までは無理としても, 「sinc関数で内挿する」という知識は,信号処理を履修した人には常識としてもっていて もらいたいと思います.

【問題6】自己相関関数・ガウス性不規則信号

講義で熱を入れて喋ったところです. 多くの皆さんにはそれが通じたようで,全体に良くできていました.

【問題7】畳み込み演算・周波数領域への変換

これも,講義の前半部で,かなり熱を入れて喋ったところです. 全体に良くできていましたが,「FFTがあってこそ」という事実を指摘できて はじめて満点です.大半の人が,これを見落としていたのは残念でした.

【問題8】FIRフィルタの設計

どうしてだか理解できないのですが,「循環畳み込み」の問題について記述した人が 数人いました.循環畳み込みは,FFT(DFT)したときに発生する現象ですから, すべて時間領域で処理するFIRフィルタの場合には,全く関係ありません. ウインドウの話では,FFTへの応用と,FIRフィルタへの応用を話しましたが, 別個のものですので,混乱しないようにして下さい. 得点できなかった人は,もう一度プリントを見て状況を整理してみて下さい.


2004年の「信号処理論(Bコース)」の試験結果と成績の速報は, こちら.

2003年度の「信号処理論(Aコース)」の試験結果と成績は, こちら.

2003年度の「信号処理論(Bコース)」の試験結果と成績は, こちら.

2002年度の「信号処理論(Aコース)」の試験結果と成績は, こちら.

2002年度の「信号処理論(Bコース)」の試験結果と成績は, こちら.