高橋(弘)研について紹介します
ディジタル信号処理による、音信号処理を研究に取り組んでいます。
現在、我々の研究室で取り組んでいる研究は次のようなテーマです。
スマートミキサー
オーディオミキサー本体に入力信号を解析し、処理する機構をもたせて高度化した新しいミキサーを提案します。
- 音声を埋もれさせない音信号混合法
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2つ以上の信号を、各信号のスペクトル構造から必要な箇所のみに振幅処理を行うことにより出力を得る。これにより、利用者に不快感を与えずに両方の音を楽しむことことができる。
- ミキシングのための信号解析法
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緻密なミキシングを実現するための、音信号のエッセンスを正確に表現できる解析法を提案する。また、従来の解析法との多重解像度解析も検討する。
- スマートミキサーのハードウェア実装化
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ハードウェア上での実装することで、リアルタイム処理を実現する。FPGAによる、インタラクティブな操作を提供する。
リモート合唱
新型コロナの影響で、リモート合唱が脚光を浴びています。本研究室では、IT技術者集団のハモラス様と協力して、リモート合唱の自動ミキシングや、コロナ収束後にも価値のある「超合唱」の研究を行っています。
- リモート合唱の自動ミキシング
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ばらばらな条件で、違う音量、違う音質、違う開始タイミング、で収録され集まってきた合唱ソースを
自動的にミキシングして完成度の高い作品にしあげる技術です。
- 超合唱
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現在のリモート合唱のミキシングの研究は、舞台の上の合唱にいかに近づけるかを目指しています。
「超合唱」の研究は、舞台の上で歌唱して作られた作品よりも、より魅力的な作品を、
リモート収録によって作ろうという野心的な研究です。
インテリジェント再生技術の開発
少し前に行っていた研究です。
既存の再生機器の概念に捉われない、音声分析を用いた新しい視聴覚コンテンツの再生方式を提案します。
主な研究には次の3点があります。
- 音響信号の可視化
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視聴覚コンテンツの音響信号を分析し、コンテンツの構造を視覚情報として提示する。ユーザはコンテンツのおおまな構成が把握できるため、自分に適した再生を行うことができる。
- フレキシブルな時間軸を用いた音声再生
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ユーザがコンテンツの内容に応じ、再生速度を変化させる状況において、聴き取りづらさを軽減する話速変換を行う。聴き落としの起こらない、最適な速度変化を行う。
- 継ぎはぎ情報を付加した音声再生
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波形間の継ぎはぎ情報(リンク)をあらかじめコンテンツに付加することで、可変速再生を行う際の演算量を軽減する。それだけでなく、リンク情報を複数個用意することで、従来の話速変換では実現できなかったキメ細かな話速変換を行う。
独立成分分析
少し前に行っていた研究です。
独立成分分析(ICA)に関する研究を行っています。
また、DSP上でアルゴリズムを実装し、リアルタイムで処理することを目的としています。
- 独立成分分析
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実音響空間で複数の音源から発せられた音を、離れたところに置いた複数のマイクロフォンを使って録音し、得られた混合音声から信号分離によって単一音源のみの音を復元する。
- マルチチャネルオーディオ
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通常のステレオ再生では最適な聴取位置が限定され、位置が変わると耳に伝わる音も大きく変化してしまう。そこでスピーカの数を増やし、信号処理を施した音を鳴らすことで、従来の問題点を改善するようなシステムを考案する。
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